対ウマ娘好き向けレイパパレの血統の話
はいざっくり行きますよ
フローリスカップ
レイパパレの母馬だけをぐぐーっと遡っていくとフローリスカップという馬につながります。
近代競馬が日本に導入された当初、日本の馬は非常にレベルが低いものでした。
それを解消するため、海外より種牡馬や繁殖牝馬を輸入しようという動きが起こります。
ただ時代が時代、飛行機などなかったため、単に輸入するにも非常に多額の費用がかかることになり、輸入可能だったのは天皇家系牧場か財閥系牧場に限られました。
この動きの中で特に日本の競馬史に大きな影響を与えたと言われているのが、現在の成田三里塚にあった宮内庁所有種畜牧場の「下総御料牧場」、そして三菱財閥系牧場の「小岩井農場」。
小岩井農場が1907年に欧州より購入輸入した20頭の牝馬を小岩井農場基礎輸入牝馬と称します。
この小岩井農場基礎輸入牝馬の中でも特に発展を見せた3頭(ビューチフルドリーマー、アストニシメント、フローリスカップ)を御三家と称し、内国産血統といえばおおよそこの牝馬に行きつくことになります。
例として、メジロマックイーンはアストニシメントにつながりますし、シンザンやニッポーテイオーはビューチフルドリーマーにつながっていくわけです。
そしてフローリスカップ。こちらがおそらく輸入牝馬で最も成功した馬ということになります。
フローリスカップから出た名馬といえば…名牝ガーネツト、二冠馬コダマ、キタノカチドキ、カツラノハイセイコ、ニホンピロウィナー、中山大障害3連覇のポレール、メイショウサムソン…
ウマ娘ではスペシャルウィークやマチカネフクキタル、ウオッカがこの牝馬に遡ることになります。
作中でフクキタルが口にする「シラオキ様」はフローリスカップから出た一大牝系の祖となる名牝シラオキを指します。
つまり、レイパパレは「日本競馬史でもっとも由緒ある血統の末裔である」ということを覚えておいてください。
月友
母馬を遡ると第三スターリングモアという馬にあたります。この馬の父馬が月友という馬。
この馬の母馬が先の項で触れた「下総御料牧場」が輸入した「下総御料牧場基礎輸入牝馬」の一頭、星友。
下総御料牧場は小岩井農場に追従し、こちらは米国より牝馬を輸入します。
1926年に種正、種道の2頭
1931年に星旗、星若、星友の3頭
1932年に星濱、星富、星谷の3頭
これらは米国で受胎した状態で輸入され、その初子は種牡馬として活躍が期待されました。
その中でも星友は「米国史上最高の馬」とも言われるマンノウォーの子供であり非常に大きな期待がかかりました。
トウルヌソル、ダイオライト、月友といえば戦前を代表する種牡馬として活躍することになります。
ちなみにですが、この月友の半妹にいるのが牝馬のダービー馬「ヒサトモ」。ヒサトモの子孫といえば先のアニメの主人公「トウカイテイオー」。
ヒサトモの血統は競馬史から消えかけていたところを「トウカイ」の内村さんが手厚く保護したことで復興したことも知られています。
ウイニングチケット
説明いらないと思うんですよー。ウィキ見てください。
ちなみにウイニングチケットが血統に入った馬がG1勝ったのはレイパパレが初。
政人にダービー獲らせるために生まれてきた馬の評を今覆すことができたわけです。
ウイニングチケットの母馬を遡ると「コロナ」という馬がいますが、この馬の父は月友。
さらに「スターロツチ」はオークスと有馬を勝った牝馬で、マルゼンスキーも入ってるし結構派手派手な血統。
疲れたので終わりでーす。